Lung human

Trachea 気管 → Bronchus principalis 主気管支 → Bronchus lobalis 肺葉気管支 → Rami bronchiales 気管支枝(ここまでは trachea の構造とほぼ同じ)→ Bronchioli 細気管支 → Bronchioli terminales 終末細気管支 → Bronchioli respiratorii 呼吸細気管支(単層立方上皮,線毛なし) → Ductus alveolares 肺胞管(単層立方 - 単層扁平上皮 )→ Alveoli pulmonis 肺胞

気管から肺胞に至る気道は上記の如く変化するが,今日の標本では bronchioli terminales 以下の管が切れている. 管の性状や比較的太い動脈,静脈にも注意せよ.
肺胞壁を作っている細胞と毛細血管の関係をよく考えてみること.

Pleural visceralis (臓側胸膜)

Pleural visceralis (臓側胸膜):(肺実質の表面を直接におおうもので,mesothelisum (中皮) と呼ばれる。
肺胸膜下結合組織に血管が豊富であることはどんな意味があるか?

H-E 染色の光顕標本では肺胞上皮と毛細血管の関係を適確に観察することは困難であるが,下図を参照して観察してみよ.




肺胞の壁と毛細血管

1.扁平肺胞細胞 squamous alveolar cell (I型上皮細胞)
単層に並ぶ扁平細胞で基底板をもつ
2.大肺胞細胞 great alveolar cell (II型上皮細胞)
扁平肺胞細胞にはさまれて存在し,肺胞腔に向い膨隆する.
(以前にこの細胞のことを中隔細胞 septal cell と呼んだことがあるが,中隔細胞というのは,肺胞中隔の結合組織の中に完全に埋まっている細胞で食作用のあるものを言うべきである.)

下図はEM所見を模式化したもので,光顕所見ではここまで詳細に見えないが,気道末端での機能の参考にせよ.




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