日本解剖学会 100周年 ミニシンポジウム'95
テーマ「解剖学とコンピュータ」
1. 情報科学のルネッサンス(パソコンからインターネットまで)
石田晴久
(
東大大型計算機センター)
コンピュータに象徴される情報科学は、二三年前まで一般の人々には余り縁
がなかったと思われるが、パソコンが年間300万台も出荷され、職場でも家庭
でも盛んに使われるようになった今では、状況は一変したといえる。情報科学
側からみると、技術は十分進歩させたと思いたいが、使う側からすれば、パソ
コンの使い勝手はよいとはいえず、マルチメディア時代へ向けて、情報科学は
脳のはたらきを解明して、それに学ばなければならない時代にきている。さて、
今後のことを考えると、多くの人々にまた一段とインパクトを与えそうなのは、
250万人のユーザがいるパソコン通信の次の段階としてのインターネット(情
報ハイウェイ)である。遠くにいる研究者と電子メールのやりとりができるほ
か、インターネットを使えば、さまざまな情報の入手や自らの情報発信が可能
となり、世界的な規模での共同研究がやりやすくなる。
解剖学会データベース委員会提供: jaadb@sapmed.ac.jp