財団法人 ニューメディア開発協会 広報誌編集委員会発行 めでぃあ 知的生産物の共有化とthe Internet 近年コンピュータ ネットワーク、特にthe Internetの 発達、普及が著しく、その”使い出”は驚くほどあり、 今まで想像もつかなかったことが可能になり、新しい分 野が開かれつつある。特に研究者にとってthe Internet はなくてはならぬものになっており、そこでは知的生産 物の共有化があたりまえになっている。その火付役になっ たのは、emacsの作者で、GNUの活動を推進している Richard Stallmanである。彼は、GNU emacsのmanualの なかで、Copyright (著作権)に対しCopyleftという言葉 を次のように説明している。 A copyleft is a notice giving the public legal permission to redistribute a program or other work of art. Copylefts are used by leftists to enrich the public just as copyrights are used by rightists to gain power over the public. GNUとは、元々、"Gnu is Not UNIX"の略で、General Public LicenseをもったUNIXをつくることを目指してい る。これはsource code全公開で、改変、再配布が自由 であること、誰がそのソフトを作ったか、誰がそのソフ トを改変したかを明確にし、その記述を変えないこと。 再配布する際に、使い方や、変更点などを詳細に記述し たdocumentをつけ、再配布を禁じてはいけないというこ とである。The InternetではほとんどがGNUに準じたソ フトウェアーで、その他の知的生産物や情報も同じ様に、 the Internetの上でやり取りされつつあり、今、世界が 大きく変わろうとしている。 辰巳治之  札幌医科大学医学部解剖学 助教授