胃癌

  1. 慢性胃炎
    1. 腸上皮化生を伴う慢性胃炎
    2. 疣状胃炎
  2. 異型上皮(腺腫を含む)
  3. 過形成ポリープ
  4. 胃潰瘍

あとは稀なものだから、略!

胃の粘膜は本質的には、胃固有粘膜と腸上皮化生に大別される。 胃固有粘膜は定常的ではなく経時的に部分的に腸上皮化生に置換される。 境界部をF borderlineと、言い、このことをF borderlineの経時的移動と言うのです。

大きな病巣では、大きく 小さな病巣では、小さく

切除すること。これには、正確な病巣把握が求められる。

癌細胞を取り残さないで、完全除去できるであろうと思われる手術

外科的切除法

2-1.内視鏡的切除法 粘膜(m)まで


     endoscopic resection (ER)
     endoscopic mucosal resection (ESR)

2-2 内視鏡的非切除法


     non-ER
     Nd:YAGレーザー
  1. 腹腔鏡下切除法:全層切除が可能→リンパ節転移がないモノはすべてOK.
  2. 化学療法:術前

    術後 adjubant chemothrapy

  3. 免疫療法
  4. 放射線療法
  5. 温熱療法

5-7は、まだまだ、、、。

  1. 2cm以下の隆起型
  2. 1cm以下の陥凹型(潰瘍を伴わない)

ただし、リンパ節転移がないものとする。(ほとんど、ないらしい。)

0型:表在癌(日本内視鏡学会早期胃癌肉眼分類) 1型ー4型:Borrmann分類(3型が一番多い) 5型:分類不能

1.血行遮断 : 胃の栄養欠陥は5本あるので(わかるかな?)遮断血管をその中から選 択する

大網、小網及び付属リンパ節の剥離

切除範囲決定

再建術を施行

原則(これは、あやしい!)


   表在癌     2cm以上
   限局型     3cm以上
 非限局型     5cm以上(Borrmann 4 型)

幽門輪にかかるもの

3cm以上、十二指腸切離

  1. EG-junctionにかかるもの

    2cm以上、食道切離

  2. 癌の型、広さ、深さの慎重な判定

早期癌:第2群までの郭清を原則

中期 : 標準的根治手術の適応

第3群までの郭清を原則

晩期:胃全摘+合併切除

  1. 下部胃癌 : 膵頭十二指腸切除(PD)
  2. 上中部胃癌 : 左上腹部内蔵全摘術(LUAE)
  3. 大動脈周囲リンパ節郭清:これは最終リンパ節!これ以上は取れん!

が、必要です。

  1. 胃全摘術
  2. 幽門側胃切除術
  3. 噴門側胃切除術
  4. 胃部分切除術 (楔状切除、分節的切除のように幽門または噴門を含まない切除をいう)
  5. その他

注:全摘術とは噴門、幽門輪を含むものとする。

  1. 間置法(interposition法):食道と十二指腸間に空腸を間置する。
  2. Roux-Y(るーわい)法
  1. 肝転移(50%)
  2. 骨転移(12%)
  3. 腹膜播種(12%)
  1. 術後出血
  2. 縫合不全
  3. 胃内容停滞
  4. 術後膵炎
  5. その他(呼吸器系の合併症も多い)

1ー2年後ぐらいで再発することが多いので1年ぐらいは抗癌剤を投与すべき。 転移はリンパ行性、血行性、の他に腹膜播種が多いのが特徴的。

表3-1

  1. 癌再発
  2. 吻合部通過障害
  3. 胃切除後胆石症
  4. ダンピング症候群
  5. 術後逆流性食道炎
  6. 輸入脚症候群
  7. 骨代謝異常
  8. 貧血

機序

  1. 上部空腸拡張
  2. 循環血漿量減少
  3. 腸管での炭水化物吸収
  4. 体液性因子および消化管ホルモンの血中への放出亢進
  5. 低血糖

治療

食事指導が重要であり,糖分の少ない高蛋白高脂肪食で,食後に30分間程 度の安静臥床をさせることにより,症状は軽快,消失することが多い。

  1. 鉄吸収障害:胃酸分泌低下、食物の通過時間低下
  2. ビタミンB12の吸収障害
  3. 葉酸の欠乏:代謝利用の障害
  4. 肝臓内ビタミンC含有量の減少
  5. 栄養障害
  1. カルシウム吸収異常
    1. カルシウム摂取量不足
    2. 上部小腸内PHの上昇
    3. カルシウムの吸収面積低下
    4. 脂肪の消化吸収障害
  2. カルシウムの腸管内異常排泄

狭義の残胃再発癌とは、肉眼的に一応癌腫が除去しえたと思われる根治手術後に、除去された胃癌と組織学的に同一もしくは関係のある癌の病的症状が残胃と関係して臨床的に現れたもの。

再発機序

  1. 主病巣の取り残しからの連続性再発
  2. 非連続性転移からの再発
    1. 壁転移
    2. リンパ節転移
    3. 血行性転移

けっこう多いから(早期胃癌で12%)、注意してね! 進行胃癌より早期胃癌の方が多い。 男性、高齢者に多い。 好発部位は小弯。

  1. ボルマン4型に相当し肉眼的には胃壁が厚く肥厚している。
  2. 進行癌症例中の頻度は平均12%であり、近年著しく減少。
  3. 女性に多い。胃癌全体で男性の2倍。
  4. 若年でも発病。

    5.15cm以上の腫瘍。

  5. 腹膜播種、多い。
  6. 組織型としてはporないしsig。
  7. 予後不良。

外科的手術適応

絶対的適応

  1. 穿孔:穿孔性腹膜炎に対する救命処置

    胃切除術や迷切術 手術死亡例は5ー10% 胸部レ線にFree air (+)

  2. 出血:緊急輸血を必要とする症例

    内視鏡的止血が得られない症例

  3. 狭窄:十二指腸球部、幽門部の狭窄により栄養状態が悪くなるため。

    92ー98%で手術適応

相対的適応

難治性潰瘍で一定期間以上経過しても治癒傾向のみられないもの。 再発、再燃を繰り返すもの。

胃潰瘍では、 出血>穿孔>>狭窄 十二指腸潰瘍では、 穿孔>>狭窄>出血。

  1. 薬物的止血法
    1. 酸分泌の抑制 H2-blocker
    2. 酸の中和 secretine
    3. 病変の被覆 sucralfate
    4. 臓器血流の減少
  2. 内視鏡的止血法
    1. 止血剤局所散布
    2. 純エタノール局注
    3. 熱凝固、電気凝固
    4. クリップ

手術

血管塞栓術

広範囲胃切除術 2/3 gastrectomy,extensive gastric resection

潰瘍病変と幽門を含む約2/3の胃を切除する術式 消化管再建法:胃十二指腸吻合 Billroth 1法

胃空腸吻合 Billroth 2法

選択的迷走神経節切離術 SV +幽門洞切除術 A

術前高酸例の多い十二指腸潰瘍および胃十二指腸潰瘍に対し広く適用されている

分節的胃切除術 segmental gastrectomy,segmental gastric resection

潰瘍が胃体部から幽門部にある場合

正所性のガストリンは胃前庭部のG細胞から分泌され壁細胞に作用し胃酸分泌を亢進させるが、PHが1.5以上になるとfeed back機構が働きガストリン分泌は停止する。 Z-E症候群では膵島非β細胞腫(gastrinoma)から胃酸分泌を亢進させるガストリンが産生される。このような異所性のガストリンは胃酸によるfeed backを受けない。 そのため、高ガストリン血症になる。

臨床症状

初発症状

  1. 上腹部痛
  2. 下血
  3. 吐血
  4. ゲリ
  5. ゲロ

消化性潰瘍

  1. 十二指腸潰瘍
  2. 胃潰瘍
  3. 胃、十二指腸潰瘍

ゲリ

Gastrinomaの局在診断

画像診断

US,CT(angio CT),ERP,膵シンチ

経皮、軽門脈カテーテル(PTPC)

確定診断:腫瘍細胞におけるG細胞(gastrin)の証明。

治療:gastrinomaの完全摘出が基本

  1. 保存的治療
    
      H2-receptor antagonist
      Omeprazole
      Prostaglandin E2
    
  2. 手術
    
      gastrinomaの摘出
      胃全摘
    

これは、外科1の試験対策のごく一部です。