短くまとめる、その3
道庁のスタッフの方々や地元の産業界の方々に札幌医科大学の活動の内容を伝え、産学連携を進めてゆこうという目的で、来る3月25日に産学連携フォーラムというのが開かれます。その抄録を書いたのが前回のホームページです。しかし、昔の2000字の「研究のまとめ」を再生して使ったため、やっぱり2000字の抄録になってしまいました。担当の黒須さんに電話して、2000字で許して、と頼んだところ、ハンドアウトにする体裁上、700字がありがたい、とのこと。確かにA4が一枚増えただけでも出費もかさむし、他の演者とのバランスも悪い。じゃ、何とか1500字まで詰めてみます、という妥協で、原稿に向かい、仕方がないので、できるだけ短くしてみたのが、以下の抄録です。ばさばさと切り捨て、若干のコスメティックケアを施して960字となりました。1500字と言って困らせてしまった後なので、700字からはみ出す960字でも、とってもよろこんでもらえ、一件落着。結局、どんな部分がカットされるのか、と翻って考えたところ、愚痴っぽい訴え、自慢っぽいところ、言い訳っぽいところ、複雑そうに見えるところ、など、すべてカットカットです。よく知っていて、優しくって、カットされても尻を持ち込んできたりすることがなさそうな人名や、その人物にまつわる仕事は、またまたカットカットです。(たまたま残っている人名が、悪者だと言っているのではないこと、念のため。)私も、かなり優しく思われているでしょうから、多くの人々の抄録から、やむを得ずカットカット、となっていることでしょう。そのようにして無念にも校正段階で消えていった「濱田洋文」という活字が、哀れにも思われます。「神たちはディテールに宿る」、といいます。ディテールを削る段階で消えていった私の名前は、神と共に天に昇ったのだから、別に寂しくも何ともないのではないか、と理屈を考えたりします。