2005年3月18日

短くまとめる、その3

 

道庁のスタッフの方々や地元の産業界の方々に札幌医科大学の活動の内容を伝え、産学連携を進めてゆこうという目的で、来る3月25日に産学連携フォーラムというのが開かれます。その抄録を書いたのが前回のホームページです。しかし、昔の2000字の「研究のまとめ」を再生して使ったため、やっぱり2000字の抄録になってしまいました。担当の黒須さんに電話して、2000字で許して、と頼んだところ、ハンドアウトにする体裁上、700字がありがたい、とのこと。確かにA4が一枚増えただけでも出費もかさむし、他の演者とのバランスも悪い。じゃ、何とか1500字まで詰めてみます、という妥協で、原稿に向かい、仕方がないので、できるだけ短くしてみたのが、以下の抄録です。ばさばさと切り捨て、若干のコスメティックケアを施して960字となりました。1500字と言って困らせてしまった後なので、700字からはみ出す960字でも、とってもよろこんでもらえ、一件落着。結局、どんな部分がカットされるのか、と翻って考えたところ、愚痴っぽい訴え、自慢っぽいところ、言い訳っぽいところ、複雑そうに見えるところ、など、すべてカットカットです。よく知っていて、優しくって、カットされても尻を持ち込んできたりすることがなさそうな人名や、その人物にまつわる仕事は、またまたカットカットです。(たまたま残っている人名が、悪者だと言っているのではないこと、念のため。)私も、かなり優しく思われているでしょうから、多くの人々の抄録から、やむを得ずカットカット、となっていることでしょう。そのようにして無念にも校正段階で消えていった「濱田洋文」という活字が、哀れにも思われます。「神たちはディテールに宿る」、といいます。ディテールを削る段階で消えていった私の名前は、神と共に天に昇ったのだから、別に寂しくも何ともないのではないか、と理屈を考えたりします。

 


「近況と話題」目次

2004年 10月27日 1型糖尿病の発症を遺伝子治療で予防する

2004年 9月24日  ピノキオの脳を持つ男

2004年 9月22日  大風が吹くとウルシにかぶれる

2004年 9月17日   免疫沈降を巡る今昔物語

2004年 9月3日    短くまとめる続報

2004年 8月25日  高機能素材ウェアの飛躍的発展

2004年 8月23日  かぜエンテロウィルスのコクサッキーウィルスA21の全身投与によるヒト悪性黒色腫の治療
2004年7月23日b  腫瘍の特異的標的化を目指した遺伝子治療法の開発

2004年7月23日c  Bone marrow stem cells (MSC) for clinical applications

2004年5月30日   アポートシス誘導タンパクのBaxを発現するプラスミドを併用すれば、DNAワクチンによる細胞性免疫反応の両方を高めることができる

2004年4月26日   マウスの骨髄幹細胞(MSC)の増殖速度・分化能・表面形質・などは、マウスの系統によって異なる

2004年2月18日    シンドビスウイルスによる転移性腫瘍の標的化治療

2003年12月18日b  SCID-X1遺伝子治療を受けた2人の患者でLMO2ローカス変異に伴うT細胞白血病が発症した

2003年12月18日     「短くまとめること」の勧め  

2003年11月18日  研究の概要 H.HAMADA 1981-2003

2003年6月11日  年金の話「年金を知れば国の仕組みが見えてくる」

2003年5月26日 組み換えアデノウイルスの改変と宿主との相互作用に関する研究:2年間のまとめ

2003年5月20日 
腫瘍の特異的標的化を目指した遺伝子治療法の開発 2001-2003の研究のまとめ


2003年5月20日a Bmi-1は成体のHSCの増殖に不可欠

2003年5月19日a 
PDGF-BBとFGF-2の併用で血管新生: angiogenic synergy and vascular stability


2003年5月19日b 札幌医科大学でのアンジオポエチン(Ang1)遺伝子治療進捗状況

2003年5月13日a 脊髄損傷の再生医療

2003年5月12日a Wntタンパクの精製と造血幹細胞の増殖

2003年5月12日b Ligand-receptor binding by TALL-1

2003年5月8日a 癌学会抄録2003

2003年5月8日b ホームページに関するお願い

2003年5月7日a GCP,GMPとGLP:臨床研究に関連した略語の解説

2003年5月2日a Insulin/IGFと再生・遺伝子治療    

2003年5月2日b アデノウイルスベクターの末端の配列

2003年5月2日c 当部のアデノウイルスベクターpAx3シリーズ

2003年5月2日d 骨髄由来の幹細胞の主な起源は細胞融合


2003年5月2日e  VEGFとAng1の併用が有効

2003年5月2日f 
E3プロモーターで外来遺伝子をドライブするオンコリティックウイルス
Oncolytic viruses pack a timely punch.  その1


2003年4月25日 消化器癌の遺伝子治療   
(Virotherapy: Replication-selective viral therapy for cancer)

2003年4月22日 幹細胞注入で多発性硬化症マウスモデルの麻痺が改善

2003年4月21日a ホームページ更新再開



 「近況と話題」目次

  近況と話題 01/07/31 - 01/05/01   近況と話題 01/04/27 - 01/01/22


遺伝子治療

再生医療