“神経内科” 2000.09.28 


神経内科

・Weber syndrome(動眼神経交代性片麻痺、中脳腹側症候群)


同側 動眼神経麻痺、散瞳 (核下性)
対側 顔を含む半身の温痛覚と舌を含む片麻痺 (核上性、脊髄視床路)
・Millard-Gubler-syndrome(橋下部腹側症候群)


同側 顔面神経、外転神経麻痺 (末梢性)
対側 首よりしたの片麻痺 (錐体路障害)
Wallenberg syndrome(延髄外側症候群)


同側 顔面(温痛覚、舌)、めまい、眼振

対側 首より下(温痛覚) (脊髄視床路)
・Brown Se'quard syndrome(脊髄半側傷害症候群)
脊髄半側損傷によって生じる症候群。
温痛覚:まず交叉してから上行
深部覚:上行してから交叉
従って障害部位以下では同側の深部覚と、対側の温痛覚が障害される

傷害部以下の同側の痙性麻痺,腱反射亢進と病的反射の出現,知覚性失調対側傷害部位より1〜2分節以下の温・痛覚の脱失,傷害レベルの傷害側の狭い全知覚脱失帯などである.触覚障害はみとめられないことが少なくない.また血管運動障害や傷害部やその上の知覚過敏帯,根痛なども発現する。

・神経伝導速度(NCV)

軸索のないパターンと脱髄のパターンの違い
軸索障害(axonopathy)
筋電図 振幅↓down、伝導速度→
脱髄(demyelination)
筋電図 時間的分散(temporal dispersion)+伝導速度↓down
生検 onion-bulb formation(脱髄、再生の繰り返し)

・筋生検の病理所見
神経原性(neurogenic)
生検 group atrophy (∵神経に支配されなくなった細胞がまとまって萎縮)
fiber type grouping( ∵支配神経の交代により特定のタイプの線維がメインに)


筋電図 一つ一つの波の振幅大かつまばら。giant spike有り
筋原性(myogenic)
筋電図 3/5程度の負荷でも早期動員により、振幅小かつ干渉波
◎筋dystrophy
デュシェンヌ型dystrophy
筋線維に大小不同、内部構造の渦巻き状変化、中心核の存在
肥大線維(→fiber spliting: 肥大しすぎて割れる)

壊死線維と再生筋線維共存
結合織の増生が見られる。
オパーク細胞(Ca2+過剰による過収縮)
ジストロフィン染色で染まらない
筋緊張性dystrophy
中心核(++)
細胞質が消失して核が集合した像
連鎖状の筋線維核、細胞質塊状封入体