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選択スケッチ課題:冠状動脈と心臓の立体構造  (Fig.201-205)

心臓 の形は簡単なようで実は非常に分かりにくい。傾き、ねじれている(p.gif 備考参照)。しかも、臨床では妙な角度から画像化するので、解剖で見る心臓とのギャップが大きい。しかし、実習を工夫すればギャップが埋められる。

最初に、心臓左右斜め前から見た外景2図を1枚のケント紙にできるだけ大きく描く。左右斜め前(LAO/RAO)  いう意味は、右冠状動脈 の走行が付図のようにL字型に見え、左冠状動脈 の走行がドーム型に見える角度を言う。その2図に冠状動脈 を剖出・観察して書込み、AHA名称を付ける(和訳でいい)。左優位・右優位・バランスのいずれか判断してスケッチの右上に記入する。次に筋性部 に分布する中隔枝(S)の太さについて太いものから5本までを調べ、下記に示すようにスケッチの右上に記載する。

太いものから順に、後S1-後S2-後S4-前S1-後S7。
後S*:PDから出る*番目のS、
前S*:LADから出る*番目のSと仮に定義する。

最後に、筋性部 膜性部 漏斗部 僧帽弁 三尖弁 大動脈弁 肺動脈弁 それぞれの位置を、2図それぞれに立体的に記入して引出し線で説明する。中隔を含む面は大きく分けて2面からなる。4弁の向きは異なるから、アサガオが皆こちらを向いたような図はウソである。その傾きが分かるように工夫して描く。工夫して描く苦労を通じて立体的構成を理解するのだから、他人のマネをしてはいけない。なお、課題作業中に小グループで心エコー の示説を受けること。



Akiko Oshiro
1998年01月19日 (月) 16時56分03秒 JST