女性同様、現位置でオリエンテーションをつける。
鼡径部で解剖した精索 (p.)を骨盤内に追及して尿道 につなぐ(Fig.254,448,468)。精索内の精管はすでに剖出しているだろうか(Fig.271)。膀胱 を骨盤壁から後方に剥がしながら下方に剖出を進める。発達した蔓状の静脈叢があり、サントリーニ静脈叢 と呼ばれる(Fig.441)。内腸骨動脈 の本幹から枝をたどり、上下の膀胱動脈 を剖出する。以上の作業は視野が狭いので、できる範囲で行なう(Fig.368,441)。詳細は骨盤を切半してからでいい。メスを多用してはいけない。
Spermatic cord | 精索 | 254 | ||
Urethra | 尿道 | 468 | ||
Ductus/Vas deferens | 精管 | 448 | ||
Internal iliac artery | 内腸骨動脈 | 441 | ||
Superior/Inferior vesical artery | 上/下膀胱動脈 | 441 |
陰茎 では、陰茎海綿体 と尿道海綿体 を分離する(Fig.468)。海綿体に分布する血管・神経を温存する。陰茎脚 で尿道は屈曲している(Fig.445)。導尿手技 を考えてみよ(付図p.)。クーパー腺(尿道球腺) を含めて海綿体の基部の詳細な観察は骨盤を切半してからの方がいい。陰嚢 の解剖は、筋膜を剥がして精巣を分離し、精巣 と精巣上体 を露出させる(Fig.272)。
一側で割を入れて精巣と精巣上体の内景を観察する(Fig.276,278)。精巣は丈夫な 白膜 Tunica albuginea に包まれている(Fig.276)。海綿体を包む強靱な膜も白膜と呼ぶ。水の中に精細管を一続きでほぐし出すことができれば、みなで観察するので報告する。
Penis | 陰茎 | 468 | ||
Corpus cavernosum penis | 陰茎海綿体 | 468 | ||
Corpus spongiosum penis | 尿道海綿体 | 468 | ||
Crus penis | 陰茎脚 | 468 | ||
*Bulbourethral gland (Cowper) | *尿道球腺(クーパー腺) | 468 | ||
Scrotum | 陰嚢 | 271 | ||
Testis | 精巣 | 272 | Hoden | |
Epididymis | 精巣上体 | 272 | ||
Tunica albuginea of testis | 白膜(精巣の) | 276 |