next up previous
Next: 骨盤内臓の導通路  (Fig.404441,444,456) Up: 腰部離断と骨盤切半  (Fig.396445) Previous: 1)

2)

腹部内臓をすべて摘出した場合
 T12-L1椎間円板で切断する。腰神経叢はほぼ全部が下肢側に付いて温存される。大動脈横隔膜などの軟部はメスで一割する。腎臓 は下肢側に付ける。割線がジグザグすると後でつながりを見る時に困るので、直線的に横断する。

上述の1)、2)いずれにしても、腰部離断後はすべての骨盤構造を完全に正中で切半する。陰茎もきちんと正中で切半する。断面で、骨盤内臓の配置を再確認する。RsからPにかけての内景は保存されているだろうか(Fig.450,451)。まだKotがあれば汚物流しで洗う。

* 骨盤内臓を切半せずに左右どちらか一側に付ける場合
 希望する班は申し出る。一側に寄せる場合、注意して行なわないと反対側の血管・神経を完全にこわしてしまう。反対側の血管・神経をきちんと剖出し、坐骨直腸窩(Fig.427,465)の清掃を終えてから内臓を処理する。

脊柱の断面で、椎間円板 を観察し、線維輪 髄核 を区別する(Fig.674)。内面から脊髄神経根 椎間孔 を確認する。髄核後縦靭帯 を破って脊柱管 に突出する椎間板ヘルニア  はないか。

Intervertebral discs 椎間円板 674
*Anulus fibrosus *線維輪 674
*Nucleus pulposus *髄核 674
Root of spinal nerve 脊髄神経根 687,688
Intervertebral foramen 椎間孔 674
Posterior longitudinal ligament 後縦靭帯 674
Ventral canal 脊柱管 687 tex2html_wrap_inline9405

下肢の解剖は進んでいるだろうか。もう一側の下肢の進行はどうか。進行にアンバランスがあれば遅れている方は大腿部か膝関節で下肢を切断してもいい。



Akiko Oshiro
1998年01月19日 (月) 16時56分03秒 JST