バイオ研究者・大学院生のための英語
その30 休憩室 バイオ研究者のための英語の発音、日本語の読み方、クイズ集
マンハッタンに行ったときによく利用した便利で(NYにしては)安めのホテルにソールズベリーホテルというのがあります。これの綴りはSalisbury。イングランドの都市の名前ですが、発音と綴り、覚え込むしか手はありません。ボストンの西方にウスターという都市があります。これの綴りはWorcester。これもイングランドの州都の名前です。英文学ではしょっちゅうお目にかかる人名・地名ですが、ウスターという発音を覚えたのは、わたしがずっと後、ボストン滞在中のことです。 Worcester
sauce (ウスターソース)のことを、日本ではソースということが多いですから、この発音と綴りは知っていた人も多いかと思いますが、あなたはいかがでしょうか?
そんなむずかしい綴りはともかく、やさしいもの、大切なものは、しっかり覚えましょう。研究者間の会話を成立させ、誤解を招かないためにも重要です。以下に当研究室の日常のなかで実際に見つかった、これぐらいは絶対覚えて集、間違い疑問その他集めて、クイズにしてみます。満点とってみて。答えはわざと書きません。うちの部員をつかまえて聞いてみて。(順次、追加する予定)
2001年3月27日 濱田洋文
漢字の読み方クイズ
脱灰 組織標本作りの大事なプロセス。だっぱい?え?あれっと驚く発音も経験。当たり前の単語は当たり前に音読みして。石灰は、石灰(いしばい)か、せっかいか?---この場合どちらもあります。意味も同じようです。生石灰は、せいせっかい、と読んで、酸化カルシウム。消石灰は、しょうせっかい、酸化カルシウムを水和して得る水酸化カルシウムのことです。ちなみにラボで使った強い酸(硝酸など)は、消石灰で中和すれば廃棄できます。うちで使っているDNA精製用のグラスビーズを煮るのに使った硝酸は、使用後このやり方で中和しました。硝酸カルシウム
(calcium nitrate) と水になりますね。もちろん、熱が発生します。これも下水には流しにくく、畑の肥料に---したいところ。
英語の発音クイズ
saline 食塩水です。猛毒のサリンと間違えないで。
lysine 英語の発音はリジンではありません。arginineはアルギニンではなく、アージニンと発音します。histidineは、ヒスティディーンまたはヒスティディンとなります。いずれも第一音節(太字にしました)にアクセントをおいて英語風に読めば正解です。その他20個のアミノ酸の正しい英語の発音、覚えましょう。アミノ酸、ちゃんと発音しないと相手にわかってもらえません。こればっかりは、見る聞くありません。つべこべいわずに絶対覚えて。ついでに一文字記号、3文字略号も覚えて。lysineはKそしてlysになります。DENQ、asp,
glu, asn, gln その他、英語の発音と一緒に覚えましょう。
バイオ研究者のための英語 目次へ
|