2003年5月12日更新
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2003年5月12日a Wntタンパクの精製と造血幹細胞の増殖
Purified signaling protein stimulates stem
cell proliferation. Science 300:722,
2003. サイエンス誌のニュース記事です。Wnt蛋白が脂質とくっついて活性を持つこと、マウスのWnt蛋白の精製に成功し、造血幹細胞の6倍の増殖を得ることに成功したこと、などが紹介されています。
論文は今週のオンラインNatureに出る予定とのこと。
2003年5月12日b Ligand-receptor binding by TALL-1
Liu et al. Ligand-receptor binding revealed
by the TNF family member TALL-1. Nature
423: 49,2003.
TNFファミリーのTALL-1と、これに対する受容体たち、BCMA、TACI、BAFF-R、とのリガンド?受容体結合の構造が発表されました。BCMA、BAFF-Rのシステインリッチドメインはともにサドル(馬の鞍)様の構築になっており、sTALL-1モノマー内の4つのコイル領域によって形成される馬の背のようになっている表面に腰掛けるようになっているとのこと。つまり、受容体が鞍で、リガンドの馬の背に乗っていることになります。
また、BAFF-R内の一つのSS結合が、eBAFF-RがTALL-1リガンドとの結合の特異性を決めているとのこと。(BAFF-Rが、TALL-1とは結合し、TALL-1に近縁のAPRILというリガンドにはくっつかないのは、このSS結合によって規定されるBAFF-Rの構造のため。)
濱田洋文
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