札幌医科大学医学部

分子医学研究部門
  近況と話題

ライン
         

2003年5月2日b  アデノウイルスベクターの末端の配列   
                             濱田洋文

 日本で広く使われている斎藤先生のpAxcw(42)シャロミドに含まれるAd5の配列はGenBankのM73260と対応させると、おおよそ以下のようになります。左端は、nt34-nt455まで。左端の33bpとnt456-nt3328まで(2873bp)欠失。E3領域はXbaIではさまれるnt28592-30470までを欠失。つまり、1878bpのE3欠失。右端はnt35737-35935=199bpを欠失。できあがったアデノウイルスは、2873+1878=4751bpを欠失します。左端の33bpと右端の199bpの欠失に関しては、アデノウイルスにする段階で補われます。

 水口先生のプラスミド(Mizuguchi et al. J. Gene Medicine 5:267-276,2003)では、E1が342-3523の欠失(3182bp)。E3は28133-30818の欠失(2686bp)。合わせると、5868bpの欠失です。従って、水口先生のプラスミドの方が1.1kbほど長めの外来遺伝子を入れることができます。

 

******


 「近況と話題」目次

近況と話題 最新          近況と話題 03/04/21 〜  

近況と話題 01/07/31 - 01/05/01
  近況と話題 01/04/27 - 01/01/22