僧帽筋に続いて広背筋 の輪郭を確認する。前縁で外腹斜筋 に接する部分が分かりにくい。腋窩で収斂している広背筋の筋束をつかみ、それを背側下方にたどると前部の輪郭が分かりやすい(Fig.21,29)。広背筋も椎骨の棘突起 から1cm程度離して切断する。筋の深側に指を入れて筋を浮す要領も同じである。広背筋は腋窩に向けて外側に大きく反転する。その過程で、肩甲骨下角 に付く部分も剥がさねばならない。肩甲骨下角付近では、大円筋 という系統発生上の兄弟筋が近接している(Fig.629)。これを区別して広背筋だけを反転する。広背筋の裏面でも動脈・神経(胸背動脈・神経) を剖出し、末梢にあまりこだわらずに中枢側(腋窩)に向けて追求する(Fig.29)。最後に再び、広背筋前縁が前鋸筋から遊離していることを確認する。
Latissimus dorsi muscle | 広背筋 | 629 | ||
External oblique muscle | 外腹斜筋 | 629 | ||
Spinous process | 棘突起 | 645 | Process spinosus | |
Inferior angle of scapula | 肩甲骨下角 | 92 | ||
Teres major muscle | 大円筋 | 52,629 | ||
Thoracodorsal artery/nerve | 胸背動脈/神経 | 29 |