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(Reset at 2002.1.21)
館長ご挨拶


札幌医科大学 保健医療学部 理学療法学科教授
松村 博文

 百聞は一見にしかず、とは標本館においては実に言い得て妙な言葉といえます。書物にはあくまでも筆者の視点の理解の範疇でしか書かれていませんが、実物を”見る”という行為は、観察する者の興味関心によって、子供から一般の方あるいは専門家まで、あらゆる対象において、”見る”人の意識や意図によって、多様な角度からいかようにも学ぶことができ、ときには新たな疑問や発見にいたることもあるでしょう。それゆえ博物館に展示されている「本物」が与える学習への効果は計り知れないものがあります。現代においてはゲノム研究をはじめ目にみえない分子レベルでの科学や、ITバーチャルコンテンツの世界が主流となり、また各専門分野も細分化され、物事が多様化し複雑化しています。その時流にあっても、実物を確かめることの重要性は普遍的であり、今も昔も医科学の原点であるといえます。高齢化のすすむなか、身体や健康への関心はますます高まっており、再生医療、遺伝子治療、臓器移植などの問題は、一般社会の大きな関心事となっているにもかかわらず、人体の仕組みや生命科学に関する知識は、身近でありながらも実物を目にする機会が乏しいため、意外と知られていないことも多いのではないでしょうか。標本館は学内外の学生や医療従事者が、医療の歴史、人体のしくみと生命について知見を深められる場とし、医学知識の充実と健康ならびに学術文化に寄与することを目的としています。そのため今や学内外の来館者が毎年3000人もの方々が訪れています。博物館の役割は展示と普及教育のほかに、貴重な学術標本を永代にわたって維持管理すること、新たな資料を収蔵蓄積するという重責も担っています。本学の標本館は、1950年(昭和25年)に開設以来半世紀以上にわたる全国でも古い歴史をもち、蓄積された収蔵資料は45、000点にも及びます。学内において標本館にて収蔵すべき貴重な資料があれば是非寄託をお願いします。学内外の皆様においては貴重な標本の維持活用および館の発展充実に向けてどうぞご高配賜りますようよろしくお願い致します。

 


 

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