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顎下三角(p.
)で剖出した口腔底を内面からも解剖する。
外面から顎舌骨筋 、オトガイ舌骨筋 を確認し(Fig.855)、剖出が不足していれば追加する。顎舌骨筋神経 を再確認する。
顎下腺 を外方に脱転しながら、深側に顎下腺管を追及する。顎下腺管沿いに顎下腺の外側突起と言う部分が長く伸びていることがある。顎下腺管 を口腔粘膜 近くまでたどると舌下腺 が見つかる(Fig.855)。この過程で舌神経 も見つかるはずだが、口腔側からすぐ見つかるから今は無理しなくていい。
| Floor of the oral cavity | 口腔底 | 850 | |
| Mylohyoid muscle | 顎舌骨筋 | 855 | |
| Geniohyoid muscle | オトガイ舌骨筋 | 853 | |
| Mylohyoid nerve | 顎舌骨筋神経 | 727,751 | |
| Submandibular gland | 顎下 | 857 | |
| Submandibular duct | 顎下腺管 | 857 | |
| Oral mucosa | 口腔粘膜 | 835 | |
| Sublingual gland | 舌下腺 | 857 | |
| Lingual nerve | 舌神経 | 850 | |
舌下神経 と舌動脈 を外方から剖出して舌根 まで追及しておく(Fig.855)。舌動脈を追うために舌骨舌筋 を上方に反転する。舌下神経には静脈が伴走している。舌動脈、舌神経 、舌下神経、舌咽神経 がそれぞれ異なるコースから舌に到達していることを確認する (Fig.751,833,897,898)。扁桃窩で見つけた舌咽神経を、今日の作業中に切らないように注意する。
下顎骨 を口腔内から触れながら、骨に近接する口腔粘膜 をピンセットで除去する。臼歯部(臼後三角) の粘膜を剥がし、口腔内から下顎骨と舌の間で舌神経を剖出する(Fig.850)。驚くほど粘膜の近くを走る。下顎角 近くで、舌神経に接して顎下神経節 があることを念頭におき、下顎骨と口腔壁を徐々に引き離しながら、舌神経を上方まで追求する(Fig.751)。
再び外面から口腔底 を剖出する(Fig.751,855)。顎舌骨筋 、オトガイ舌骨筋 、オトガイ舌筋 が、まだ下顎骨に付いていれば骨から剥がし取る。舌 を下顎骨から引き離しながら、舌下神経 と舌神経 の吻合を明らかにする。
顎下腺に接して顎下神経節 を舌神経の走行を追いながら探す。顎下腺と舌下腺への 副交感神経路 の中継点である(Fig.751)。
| Hypoglossal nerve | 舌下神経(XII) | 855 | |
| Lingual artery | 舌動脈 | 855 | |
| Root of tongue | 舌根 | 860 | |
| *Hyoglossus muscle | *舌骨舌筋 | 863 | |
| Glossopharyngeal nerve | 舌咽神経(IX) | 833 | |
| Molar/Premolar | 大/小臼歯 | 847 | |
| Submandibular ganglion | 顎下神経節 | 855 | |
| *Genioglossus muscle | *オトガイ舌筋 | 855,864 | |
舌・口腔壁の感覚を整理する(Fig.848,849,861)。舌の発生はラングマン p.294-295 参照。余裕があれば、内舌筋 (上・下縦舌筋、横舌筋、垂直舌筋)の錯綜した走行を確認する(Fig.864)。
下顎底に囲まれた口腔底 という構造が理解できただろうか。
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