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深部の触診

1.

皮下の剖出が一段落したところで全身の触診を行なう。ライヘの固い皮膚に邪魔されずに深部に触れることができる。本当は諸君を裸にして生体で触診すればいいのだが、ライヘのように遠慮なく触れることは困難であろう。

2.

フィンガーディセクション(指先による解剖)
四肢の筋間中隔 に手を突っ込んである程度裂いてみる。最初は内側上腕筋間中隔 (Fig.46)と大腿三角 (内側大腿筋間中隔)(Fig.494)。自然に指を動かさないと筋をむしり取ってしまう。指先で太い動脈や神経に触れたら、それらをえぐり出してみよう。次いで、後大腿筋間中隔 (p.gif)の中で坐骨神経を探ろう(Fig.513)。人体のどこが柔らかいか、どこが緊張して固いか、それは何があるからか、切れば著しくQOL(Quality of Life) を損ねる構造あるいは致命的な血管・神経がどこを通るか、それは柔らかい部位を通るのか固い部位を通るのか、深いか浅いかといった原始的な感覚を養うことは、今後大いに役立つと信じている。今回は体表から分かる範囲で行なうが、深部に進んでも同様にフィンガーディセクションを大切にする。

Intermuscular septum(septa) 筋間中隔
Medial brachial - 内側上腕筋間中隔 46
Medial femoral - 内側大腿筋間中隔 614
Posterior femoral - 後大腿筋間中隔 614 tex2html_wrap_inline9403
Sciatic nerve 坐骨神経 513 Nervus ischiadicus

特に下記の部位で必ず実施する:

3.

体表からの臨床基本手技

以下の臨床基本手技を模してライヘに行ってみる。解剖の進行状況によってそのつど指示する。

■付図(静脈穿刺)  

figure780

■付図(中心静脈の確保(IVH))  (p.gifも参照。)

figure790

■付図(ルンバールの模擬)  

figure799

■付図(心腔穿刺) 

figure807

■付図(神経ブロック )     

figure820

■付図(各部の触診)  

figure829



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